医療福祉の税務情報
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文書作成日:2018/01/15


 平成30年1月支給分の給与から、源泉徴収をする際に考慮する「扶養親族等の数」の対象となる配偶者の範囲が変わります。今回は、この範囲の確認をします。


 給与を支給する際には、源泉所得税を徴収します。

 例えば扶養控除等申告書の提出を受けている者であれば、毎月の給料に係る源泉所得税は、下表の『給与所得の源泉徴収税額表』の“甲”欄等を用いて算定します。

 上表内にある「扶養親族等の数」について、30年1月以後の給与支給分から以下のとおりとなりました。これまでとの違いは、1.の配偶者の要件です。

扶養親族等の数:次の1.から4.の合計
  1. 配偶者が“源泉控除対象配偶者”に該当・・・ 1人加算
  2. 扶養親族が“控除対象扶養親族”に該当・・・ 1人加算
  3. 所得者本人が次に該当するごと・・・ 1人加算
    1. 障害者(特別障害者を含む)
    2. 寡夫又は寡婦(特別の寡婦を含む)
    3. 勤労学生
  4. 所得者本人の同一生計配偶者又は扶養親族のうち、次のいずれかに該当するごと・・・ 1人加算
    1. 障害者(特別障害者を含む)
    2. 同居特別障害者

 上記1.の要件についてこれまでは、『配偶者の合計所得金額が38万円以下』でした。

 これが、配偶者の所得要件が引上げられた一方で、本人の所得要件が加わった、次の要件「源泉控除対象配偶者」へと改正されました。

源泉控除対象配偶者:以下の全てを満たす場合
  1. 配偶者の合計所得金額が85万円以下
  2. 所得者本人の合計所得金額が900万円以下


 ちなみに、上記4.の“同一生計配偶者”は名称が変更されましたが、対象者は変わりません。

 改正後における配偶者に係る「扶養親族等の数」の算定方法について、以下のマトリックス表が国税庁で作成されています。こちらを参考になさるとよいでしょう。


 特にクリニックでは女性職員の数が圧倒的に多く、おそらく今回の改正により「扶養親族等の数」を変更しなければならないケースは少ないだろうと予想されます。
 その一方で、職員が『配偶者の合計所得金額が38万円以下』の要件を満たすために、働く時間を調整しながら給与をおさえていたケースは少なくないでしょう。年末になると、勤務時間を調整するための人員配置に困っている経営者も少なくありません。

 今回の改正によって、今まで働く時間をおさえていた職員の「働き方」を変えるかどうか、この機会に確認なさるとよいのではないでしょうか。


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